内容説明
歴史ドラマ、歴史小説、時代考証、司馬遼太郎、江戸しぐさ…、奇人変人「モンジョ先生」が、歴史学に興味を持ち始めた大学2年生の「フミオ君」を相手に喋り倒した5時間の記録を活字化する!過去と向き合う方法
目次
第1章 僕らが過去を知る手段(僕らが向き合う過去の痕跡;文字を分類する―「古文書」と「古記録」;古文書を読むということ)
第2章 僕らの日常に潜む過去(古文書と史実;歴史ドラマと歴史学;歴史小説と歴史学;「江戸」幻想)
第3章 江戸時代の文字と文章(江戸時代の古文書を読む意義;くずし字を読む「こころ」)
著者等紹介
高尾善希[タカオヨシキ]
1974年、千葉県千葉市生まれ。立正大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程研究指導修了満期退学。博士(文学)。元、東京都公文書館史料編さん係専門員。現在、立正大学文学部史学科非常勤講師。研究テーマは江戸・江戸近郊の地域史。江戸文化歴史検定協会など、首都圏各地で歴史講座・古文書講座の講師を務める。実弟は囲碁棋士の高尾紳路(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Syo
20
う〜む。 タイトルやオープニング? は、期待するものが あったんだけど。 そこじゃない。 当たり前のことは 時間の無駄なんだ。 また同じ本を手に取らない ための記録。2018/09/18
ジャケット君
5
古文書というマニアの界隈に入り込んでいきたいと思うならこれを読むべき。本書は入門の入門という準備体操的なものである。スポーツでも学問でも何かを進化し続けたいのなら漸進性の原則がある。古文書の基礎知識や歴史との向き合い方、字典の紹介などなど有益なことがのっている。これを原点にして古文書読めるようになりたいなと決意を新たにした2022/11/12
もくたつ(目標達成)
5
古文書の崩し字の読み方等についての本。教授と学生の会話方式で、読みやすく理解しやすかった。時代毎の価値の置き方で、物事の捉え方は変わる。現代についても、どの時代のどんな視点から見るかで見えるものは変わってくる。そういった意味で、完全なる客観的視点は存在しないが、視点の多様性を増すという意味で、歴史を学ぶことに意味はあるのだろうと思う。2016/07/07
gauche
5
古文書の「読み方」ではなく「入門」で有ることに要注意。草書や崩し字を読みたいというのであれば別の本を読まねばならない。この本は古文書の基礎知識や向き合い方を対話方式で記した物。良い本だし入門ということには間違いないのだが、タイトルの付け方って難しいね。2016/05/08
うさぎ
4
古文書は公共的・公文書的性格をもつ場合があり、第三者へ見せる為のよそゆきの文となる。古記録は日記やメモなので、建前抜きの本音が表れやすい。その違い故に、古文書と古記録の内容が違うことがあるというのが面白い。楷書体は文字を一文字ずつ読んで文章を構築する。くずし字はあらかじめ文章の流れがありそこから一文字ずつ読む。くずし字は文脈の発生しにくい固有名詞では判読に不便。見知った仲のやり取りなら良いが、社会関係が広域化複雑化した現代には楷書が一般的となったのが興味深い。2015/06/22